バビロン
どうも!たっくです!
先日,2019年秋アニメのバビロンを完走したので自分なりの感想とかを書いていきます。
1.1分で分かるバビロン
主人公
メインになりそうなキャラ
しかし1話で突然の自殺
顔を変えられる,声を聴かせた相手を自殺させる能力持ちのラスボス,曲世愛(まがせあい)
1話で死んだ事務官の代わり,メインヒロイン
その他大勢の警察官
曲世によって1人死に
さらに死に
事務官以外の捜査官全員死亡
事務官は曲世に直接手足を切られ死亡
物語は唐突に世界規模へ
曲世の能力にやられて自殺しようとする大統領
主人公が大統領を殺害
みんなの仇,曲世愛が登場
暗転して銃声
果たして曲世は死んだのか…?
生きてました。
主人公はたぶん死にました。
2.アニメの概要
東京に独立自治体「新域」ができ,そこで自殺を認める自殺法が成立する。
新域の域長となった齋開化(いつきかいか)と謎の女曲世愛により,新域の自殺法は世界に広がり,世界各国で自殺法を導入する都市が増えていく。
新たな思想である自殺法を通して,自殺は悪いことか?悪いとは何か?ということを世界中の人が考え出す。
主人公正崎善は,正義とは「正しいとは何かを考え続けること」と話す。
アメリカ大統領アレックスは,自殺をしようとしている少女を止めたときに正崎善の言葉を思い出し,善いとは続くことだという答えを出す。
3.好きなシーン
好きなシーンがいくつかあるので紹介
正崎がアレックスからFBI捜査官に任命されるシーン
『私はブラッドハムに正規の捜査官になって曲世を捕らえたいと言いました』
『しかし違います。捜査官になりたい理由は他にあります』
『それは?』
『銃が支給される』
『君は曲世愛を殺そうとしているの?』
『はい』
『復讐を果たす気なのかい?亡くなった、殺された仲間の』
『部下がいた。若い男だった。最初に出会った時 検察のような組織では心がもたないだろうと思った』
『…が見込み違いだった。仕事に誇りを持ち 若いなりの熱い夢を持っていて将来が楽しみだった』
『だがそれからすぐ彼は首を吊った』
『友人がいた』
『適当な男だった。刑事をやっていたが正義感ぶるところはなく不真面目くらいなヤツだった』
『出来ることと出来ないことを分かっていて身の丈に合ったことを背伸びせずにやる。正しく適当な人間でその適当な生き方を頼りにしていました』
『彼は自分の頭を打ち抜いた』
『そして彼女のことは自分でも上手く言い表せない…』
『部下の女性でした。けれど多分それ以上の感情を持っていた』
『恋愛感情ではなく、きっと私はそう憧れていたのです』
『正義を旨とする、正義を心から信じ 自信もそうあろうとしていた。彼女が白いままであることが正義を守ることであると思った』
『彼女は生きたままバラバラにされた』
『復讐かと言われれば否定できない。憎んでいる、恨んでいる』
『けれどそれとは別に1つ確かなことがある。あの女は悪人だ』
『殺さなければならない。世界と人のためにあの女の命を絶たなければならない』
『そうしなければこれからも際限なく人が死ぬ。だから私はあの女を殺します』
『それは正しいことなのかい?』
『かつて私は部下にこういったことがあります。正義とは正しいとは何かを考え続けることだと』
『家族は?』
『妻と息子が1人』
『今は東京に?』
『信頼できる友人に頼んであります』
『写真とかないのかな?』
『まるで女の子みたいだ。可愛いねぇ。いくつ?』
『7才です』
『明るそうな奥さんだね。天真爛漫というか』
『底抜けの明るさで何度も救われました。気分だけじゃない。服1つとっても自分で選ぶと黒ばかりになってしまう』
『曲世を殺したら君はもう帰れない』
『帰る気がない?』
『信頼できる友人に頼んであります』
『連邦捜査局捜査官 正崎善』
『君を正規の捜査官として任命する。手続きが完了次第 君には正式な装備として銃が支給される』
『正崎捜査官』
『はい』
『我が合衆国における大統領の権力は絶大なんだ。何が言いたいかというと君はこれから僕の命令に対して、イエッサー以外の返答は許されなくなったってことだ』
『分かった?』
『イエッサー』
『命令するよ正崎捜査官。君は必ず家族のもとに帰るんだ』
『どんなことをしても、どんな手を使っても』
『そして君に渡す銃はどうか正しいことのために使って欲しい』
『イエッサー』
何人もの仲間が目の前で死んでいった正崎。
それに対する曲世への怒りや憎しみを感情的に語る正崎に心が打たれる。
このシーンのやり取りが正崎がアレックスを銃殺するシーンにつながる。
『大統領』
『ごめん…僕ダメみたいだ…』
『今ギリギリなんだ…風船が割れる寸前みたいな…ポップコーンが弾ける直前みたいな…そんな感じ…』
『もう保ちそうにない…』
『大統領!』
『聞いてくれ善!僕は分かった!ついさっきやっと分かった!』
『善悪って何か!善って何か!』
『悪って何か!』
『僕たちは同じ答えを出せたみたいだ』
『僕は約束したんだ。よいって何か分かったらすぐに佳苗に教えるって』
『でもこのままじゃ僕は嘘を教えてしまう。よくないことをしてしまう』
『佳苗に、世界中の人に悪いことを教えてしまうよ』
『それはダメだ…』
『ごめん…善…』
~『君に渡す銃はどうか正しいことのために使ってほしい』~
『ごめん…本当にごめん…』
『善…君はいい人だ…』
『くっ!』
アレックスは全世界の中継で少女に対し,自殺が善いことか悪いことかを保留にした上で自殺が善いことであるのならば私も死ぬと話した。
その直後に,善いとは続くことだと考え,自殺は命を終わらせることだから悪いことだと頭の中で答えを出した。
その答えをだれにも伝えないまま,曲世の能力により自殺をしようとする。
アレックスが自殺をすると,世界中の人が自殺は善いことだと認識してしまい,みんなにうそを教えることになるから,正崎はアレックスを銃殺する選択肢をとる。
4.感想
1,2話までは,普通の検察ものの話で曲世がどのようにして人を自殺させているのかを解明するような話かな?と思って見ていたが,曲世の能力が明らかになるにつれ,話のテイストが変わってきた気がした。
最終的には法律や捜査の話よりも善悪に関する哲学的な話になり,見る人にとってはとっつきやすい内容になっていたと思う。
曲世愛という絶対的な悪を前に,正崎をはじめ多くのキャラが善悪について哲学的に考えるのが見ていておもしろかった。
最終話は見ごたえがあっておもしろかった。
やりたい放題やっていた曲世がのうのうと生きているのが後味が悪いが,それ以外はよかったと思う。
正崎と曲世が対峙するシーンで暗転して銃声がなったところは,正崎が自殺したと思われるが,曲世を殺してから自殺しろよって思った。
あと,見ていたときは善いことは続くことだという答えになんとなく納得したが,悪いことが続く状態は善くないから,後になって考えると言うほどか?と思った。
アレックスが正崎をFBI捜査官に任命するときに,家族のもとに帰ること,支給される銃を正しいことのために使うことという2つの命令をした。
正崎がアレックスを銃殺するシーンでは,アレックスを銃殺することで正しいことのために銃を使うことができ,アレックスを銃殺しないことで家族のもとに帰ることができるというトレードオフの関係になっていたと思う。
正崎は曲世を殺すために銃を手に入れ,家族のもとに戻れないという覚悟を持っていたとはいえ,即座に正義の選択肢を遂行できるのはすごいと思った。
正義とは,正しいとは,善とは何なのかということを考えられるとてもおもしろくおすすめできる作品です。
アマゾンプライムで視聴できるので,会員の方はぜひご視聴ください。