せれそん!〜黒髪ギガロマニアクス

あの「セレソン」がまたまた帰ってきた!!


セレソン復活の時はきた

櫻子さん最終話解説

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ということで批判されまくっている状況に業を煮やしていた所wこの櫻子の何が凄いのか解説をして欲しいとソッソが言うので少しばかり時間を割いて書く。

アイドルグッズデザインしたりマンガのネーム作業してたり読まないといけないラノベあったりしてマジで時間無いんだからな。心して読むようにwあと俺デザインのアイドルグッズをみんな買うように(冗談)いや買って、買ってぇ(^_-)-☆

本題に入ります。

長くなりすぎるので最終話メインに絞って作り手側からの目線で書きます。

まず上の画像の回タイトル。全話通して『話』ではなく『骨』にしてたところがポイント。こんなの他のアニメでもあるじゃん!とか思うっしょ。わかりきってると思うがこのアニメは骨をテーマに話を進めるということをわからせる為にやってるんだけど、普通とは違うとこは数回、骨とは関係ない回を作っていたということ。

ここ、実はその回を見ていた時点では俺は『骨と関係ない話だったからダメ』って叩いていた。実はわざとそう思わせて骨を強調させる技術だったと気付いたのは最終話一つ前だった。まんまと制作側の罠にハマってしまってたということになる。

ストーリに入る。

最終話にして櫻子との出会いを紹介するという手法。ある程度櫻子の性格などをわからせた上で遡って見せることで、より興味を持たせて印象づけるいわば文章で言うところの倒置法ですね。

櫻子を初めて見た時のシーン。

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少年『まるでまぼろしのように美しい人だと思った』

この出会いから少年は一目惚れ(本人は一目惚れじゃないって言ってるけどw一目で本気惚れしたって言いたいんだろうけどそれは一目惚れなんじゃないか?)をして長い間櫻子を想ってきたという年月の重みを視聴者にわからせ特別な存在アピ。

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少年『彼女はそんな日常に現われた非日常だったんだ。』

うん、作画綺麗。

 

ここから物語上トラブルを発生させる。

このへん割愛。

 

痴呆老人が探しているのが神社っていうのは個人的に好きな設定だった。もちろんなぜ作者が神社にしたのかには意味がある。それは後ほど。

 

そして少年と櫻子が老女を探しに行く初めての共同作業wの始まりのシーン。

 

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櫻子『いくぞ少年』

この色気は思春期の少年には強すぎる。作画班が魅力的な櫻子を表現するのに動きに力を入れたシーン。

 

神社の御祭神にククリヒメのミコトを出してくる辺りもなかなかセンスがいい。個人的にはこんぴらさんとかのほうが好きだけど。

ククリヒメのミコトは縁結びなんで少年と櫻子にはぴったしかな。

アニメ内では櫻子『死者と生者を結ぶ女神』だと解説している。ほーほー、なかなか勉強している。超簡単に書く。名前は聞いたことがみんなあるだろう、イザナギ(生者)がイザナミ(死者)に会いに黄泉の国へ行ったがイザナミが死んでるので体が腐敗してゾンビになってるのにびびって逃げる。イザナミ追いかける。追いつく。そして間を取り持ったのがククリヒメのミコト。だから縁結び。

ちなみに脱線するが書きたい。この逃げてるときにイザナギが悪霊退散で投げるものが『桃』なのである(古事記より)。これが桃が日本では厄除け厄祓いなどに使われるゆえんであります。そんなんしらねーよって言います?日本人なら誰でも知ってる桃と言えば!?もうわかったでしょう。桃から生まれた桃太郎が鬼退治をするのはこれから来てるんですねー。これが日本人の魂なのです。

脱線戻る。

 

櫻子『少年、桜の木の下には何が埋まっていると思う?』

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櫻子『死体だよ』

ここでタイトル回収。

 

骨解説シーンは割愛。死体で喜ぶ女性が可愛いのか可愛くないのかはもう好みの問題だな。可愛いと言ったら頭おかしいやろ。でも櫻子は魅力的に見える不思議。

 

白骨遺体出てきたけど警察はお蔵入りにしたって少しおかしい気がするけど大局に影響ないから突っ込まない。

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ニコニコ本社で草。

老女の事件の真相シーン割愛。

 

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櫻子『ところで楽しかったか?日常から外れるのは』

櫻子さんはなんでもお見通しかよよ。大人の女性の包容力。

 

ニーチェ『深淵を覗けば深淵もまたこちらも覗いている』

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近い近いw

 

櫻子『この世の全てが灰色で時間が止まってるかのように思える時もある。私にもそういう時があったよ』

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『けどね。決して時は止まらない。永遠に動き続けるんだ。土に埋めた死体がやがて白い骨になるように』

はいここ。作者が一番言いたかったこと。

土に埋めて隠したらそれで時間が止まったと思っていても時間は進み骨になるってことで時間は止まらないんだよって言ってる。これは骨だけじゃなく世の中の全てのことに当てはまり、止まっていると感じているのはその人自身の感覚で、世の中は止まっていない。どうせ止まらないんだから、だったら自分で動き出さないとダメなんだよと少年を後押ししてあげてる。

 

現在の少年は走りだす・・・その最中に

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サブヒロイン鴻上さんを無視www

これはしょうがない。櫻子さんをヒロインにするためだ。泣く泣く我慢。

 

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『そうだよ少年。君が望もうが望むまいが時は止まらない。だからこそ見方を変えれば世の中程面白い物はない』

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『悲観するな。君はまだ灰になってない。血と肉がある。骨がしっかり君を支えている』

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『そうだ・・・僕はまだ・・・』

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櫻子の家へきたーーーーーーーーーー!!!

 

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ヘクター(櫻子の犬)がお出迎え。

 

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櫻子『ヘクター!勝手に行くなとあれほど…( ゚д゚)ハッ!』

 

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櫻子『何をしに来た』

前見てしゃべれ。強がる櫻子かわいい。

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少年『日常から外れに』

はい、この返し100点。実際リアルでこんな言うやついたらおされ。

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少年『止まらないから大切な人とも別れは来る。確かにこの1年で僕は櫻子さんと沢山の死を見てきました』

ここから今期の振り返り、こういうのは視聴者がいろいろ思い出せるので大事。けどここでは割愛。

 

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少年『僕達に残される物って何ですか!?それはくだらない感傷ですか?命が消えた後残るのは骨だけですか!?』

ここ櫻子に少年の気持ちをぶつけるシーン。少年の一番の見どころなんだけど、一個前の少年との画像を比べてみてすぐ違いがわかると思います。視聴者に直接響かせたいときに使う手法。元々はマンガの手法なんだけどそのキャラが一番大事にしてるセリフは真正面若干アオリ視点から言わせる。これがセオリー。

ほとんどのアニメでもこれが使われてるから見返して見るとすぐわかるよ。なんか心にきたなぁってセリフは大抵これだから。もちろんそれを応用した外しなんかもあるけどあくまでもセオリーのテクニックね。

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櫻子との和解を雪解けで表現。正直これはベタ好きな俺でも少しクサイ。

あまり触れないようにしとくw

 

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少年『それでも櫻子さん。貴方と一緒にいたい』

告白。

 

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櫻子『駄目だ!花房…あれは覗いてはいけない深淵だ。あれはもうこちらを覗き返している…』

一旦断る。しかし俺もその目になってそっち側から櫻子見たいんだけどなぁ。

 

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櫻子『私は君の骨など見たくない…いい加減学べ。私の傍にいれば…』

櫻子の告白じゃないか!裏山。

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少年『安心でしょ!』

りょうおもい成立。

 

少年『だから今まで通り貴方の傍にいさせてください。貴方が直接僕を守ってください。』

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櫻子『参ったよ。君の言う通りだ。約束するよ。君は私が守る。花房の手になど触れさせるものか。私は君を…』

急にデレ。

 

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『アップルパイがある。君が来なくなってから私への当てつけで毎日のようにそればかりだ』

照れんなや櫻子。ただこのセリフの言い回しは外国映画(ハリウッド)っぽいから個人的には嫌い。櫻子が素直に家へ呼んでくれたりまたは、他のキャスト(ここではばあや)が呼んでくれたほうが嬉しいかな。

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櫻子『なにをぼんやりしている。いくぞ正太郎』

ここで名前呼びを使う。

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そして櫻子に触れる。と同時にOP曲の入り。演出良し。

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手を取り合う二人をみてばあやの

『まぁ!』

他にもセリフは言わせようと思えば言わせれるけど、その『まぁ』の間にいろんな言葉が入ってる。原作読んでないがおそらく原作ではもっと長いセリフがあると思う。アニメ演出家が『まぁ』の一言に凝縮させたんだろう。アニメでは尺があるからこういう究極に削ぎ落とす時にセンスが問われる。これは成功事例。

ラストコマ

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満開の桜。

はい、このベタなの大好き。ハッピーエンドをはっきりハッピーエンドですよとわからせるためのもの。終わり方完璧。

 

こうやってみるとこの作品はすべてにおいて物語構成はきちんと作られていました。すべてのテクニックは紹介しなかったけど伏線の貼り方や回収も視聴者を惹きつけるテクニックたくさん散りばめてありました。物語つくるのはとてもうまい。だけど個人的に100点にならなかったのは恋愛要素が足りなくて満足できなかったからだと思う。